みなさんは、年賀状出されますか?
愛知ロータリーEクラブ 森 俊明
10月も中旬を迎え、あっという間に寒くなってきました。いよいよ冬の到来ですね。
この時期、私たち印刷会社では、年賀状のデザイン準備を粛々と進めております。
ところで、みなさんは年賀状を出されますか?本日は年賀状の歴史や現状などをご紹介いたします。
年賀状の歴史は古く、現存する日本最古の年賀状といわれるのが、平安時代の藤原明衡が作った
手紙の文例集『庭訓往来』の中にある正月の文例。
「春の始めの御悦び、貴方に向かってまず祝い申し候」(春始御悦向貴方先祝申候訖)とあります。
同時に平安時代頃からは年の始めにお世話になった人や親族の家をまわって挨拶をする「年始回り」の
習慣も広まりました。江戸時代になると付き合いが広くなり、書状で挨拶を済ませることも増え、新年を祝う書状を届けるのに飛脚が活躍しました。また、この頃には玄関に「名刺受け」を設置し、不在時にはお祝いの言葉を書いた名刺を入れてもらうという簡易スタイルも登場。現在でも仕事の年始回りでは「謹賀新年」など賀詞入りの名刺を使うことがあります。このように、年始回りを簡略化したものが年賀状のルーツだといわ
れています。
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また、現在の年賀はがきが最初に発行されたのは、1949年で約1.8億枚でした。
ピークは2003年の約44.6億枚。今年の2020年発行・2021年用の年賀はがきは、日本郵便の
発表で19億4198万枚だそうです。
インターネットの普及率が今後も上昇を続け、デジタルネイティブ世代が次々と成人化するに連れ、
年賀はがきの需要は今後も減少し、発行枚数も減らさざるを得ない事態が続くものと考えられます。
時代の成り行きとはいえ、寂しさを覚える人もいるのではないでしょうか?
一方、昨今ではインターネット経由で直接住所や名前を知らない、ネット上の知り合いにも紙の
年賀はがきを出せるサービスがそくぞくと提供され、切り口次第では、年賀はがきの需要の底上げに
なるかもしれません。
また、20代から60代の主婦を対象に行った下記のようなデータも出ています。
「2020年の年賀状を送るつもりですか?
(但し、はがきで送る年賀状のみを指し、メールやLINE等での挨拶は含まない)」という質問に対して、
「送るつもりである」(44.5%)
「おそらく送ると思う」(20.9%)
2020年の年賀状を送る予定の相手を尋ねたところ、
「家族・親戚」(84.0%)
「学生時代の友人」(79.0%)
「ママ友」(42.9%)
年賀状は日頃顔を合わせているママ友と比べると、会う機会が少ないと思われる人に対して、多く送っている傾向にあるようです。
2020年の年賀状を送る相手と、フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどのSNSとの関連性を
見てみたところ、「SNSで少し繋がっている」(36.3%)
「おおよそ半数以上は繋がっている」(29.1%)
「まったく繋がっていない」(11.3%)
年賀状は、SNSで繋がっていて日常の動向がある程度共有できている人以外にも送られることが予想されるようです。
年賀状を送ろうと思う理由については、
「あまり会えない人と連絡が取れる」(57.8%)
「SNSとは違うやりとりができる」(27.3%)
近年はLINE等で新年の挨拶を交わすことが多くなっていると思われるものの、一方で、年賀状は、
それとは異なるコミュニケーションが取れると考えている人も多いことが見て取れます。
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現在は、メールやSNSが全盛の時代です。
こんな時だからこそ、お世話になった人へのあいさつに改めて年賀状を出してみてはいかがでしょうか?
パソコンで自作するのも良いと思います。印刷屋が言うのも何なのですが、ただ印刷された年賀状を
そのまま出すのではなく一言、手書きを添えて出されてみてはいかがでしょう?
きっと新しい年の、暖かい気持ちがダイレクトに伝わるのではないでしょうか?