ヨーロッパ2500キロ走破
宮崎北ロータリークラブ 原田實太郎
愛知ロータリーEクラブの皆さんこんにちは!
私は宮崎に在住し、RI第2730地区・宮崎北ロータリークラブ会員です。現在83歳になります。35歳の時、宮崎北ロータリークラブに入会し、現在47年間無欠席で過ごしています。50年間半世紀無欠席達成を目標にしています。
生まれと育ちは愛知県碧南市です。そのことから愛知ロータリーEクラブに時々メイクアップさせていただいています。11月にも2度メイクアップしました。その都度、ご丁重なお礼のメールをいただき恐縮しています。メイクアップの時、ヨーロッパを車で走ったことを書きましたら、『ヨーロッパ2500キロ走破』と題しての卓話の記事を依頼されてしまいました。
それで、今回、その旅の話をさせていただきます。
私は名工大出身で技術屋ですが、70歳過ぎてから、塩野七生さんの『ローマ人の物語』文庫本42巻を読みまして、ヨーロッパの歴史、特にローマ時代に興味を持ち、頻繁にヨーロッパに出かけています。ほとんど3人の友人と4人で行っています。ドライブには好都合だからです。
昨年は、ふとしたことで友人となったスロベニアのゴルフの好きな友達の誘いに乗って、スロベニアにゴルフをしに行きました。友人Ivan Skof氏が住んでいる町がCeljeという町で、家族に自宅に招待歓
迎を受けました。(写真)

一番右が私です

左から2人目が私
その時Celjeロータリークラブにメイクアップしました。その記事が『ロータリーの友』2018年4月号に乗りました。その記事を下記に紹介します。

『ロータリーの友』2018.4月号(左開き14頁)
スロベニアでは5日間滞在しその後、列車でクロアチアのザグレブまで移動し、飛行機でドブロヴニクに飛び、そこからレンタカーを借り、モンテネグロ、ボスニア・・ヘルツェゴビナを走り、帰るという旅をしました。その前の年はバルカン半島のコソボ、マケドニア、ブルガリア、トルコなど走りました。
さて、今年の旅は下記日程表のように約2週間6ヶ国2600キロほどを走破しました。私は2008年にヨーロッパの歴史に興味を持ったことから、「サイバー大学」世界遺産学部・世界遺産学科に入学をしまして、8年かけて2016年4月80歳で卒業しました。現在、世界の世界遺産の20%訪問を目標にしています。今回13か所の世界遺産訪問も目的のひとつです。友人にはおいしいワインを堪能することや、釣りを趣味にしている人もおり、途中適当な川を見つけると釣りを楽しんだり、美術館での著名な絵を楽しんだり、それぞれのやりたいことをしながらの旅であり、レンタカーでの旅の良いところかと思います。
旅の計画は全部私がたてます。訪問箇所、宿泊ホテル、その他すべてインターネットで手配します。今回はすべてレンタカーで回る事にしましたので、4人のスーツケースがすべて積載できる車であることが必要のため、あらかじめ日本で予約します。また、ヨーロッパのレンタカーはほとんどマニュアルミッションであり、オートマティック車は、少ししかありませんので、日本で予約して行った方が確実です。
今回の「ヨーロッパ2500キロ走破」
2018年10月16日から約2週間、ヨーロッパ5ヶ国2500キロ走破する旅を行った。日程は下記です。
日程 |
交通機関 |
スケジュール |
宿泊都市 |
ホテル |
【1】
10/16
(火) |
ANA
NH5851
|
|
ミュンヘン |
Hotel Stachus
Bayerstr.7,Ludwigsvorstadt,80335 Munchen,
+49 89 5458420 |
【2】
10/17
(水) |
レンタカー |
デンソーミュンヘン訪問
→ハルシュタット【世界遺産】
→ザルツブルグ(オーストリア)
|
ザルツブルグ |
JUFA Hotel Salzburg
Josef-Preis-Allee18,Nonntal,5020
Salzburg, Osterreich +43 57 083 613 |
【3】
10/18
(木) |
レンタカー |
ザルツブルグ【世界遺産】
→ノイシュバンシュタイン城
→リヒテンシュタイン→チューリッヒ
|
チューリッヒ |
Hotel Limmathof
Limmatquai 142,Stadtzentrum,8001
Zurich +41 44 267 60 40 |
【4】
10/19
(金)
|
レンタカー |
ザンクト・ガレン【世界遺産】
ベルン【世界遺産】
|
ベルン |
Metropole Easy City Hotel
Zeughausgasse 28,3011 Bern
+41 31 329 94 94 |
【5】
10/20
(土)
|
レンタカー |
→グリンデルワルド
ユングフラウヨッホ【世界遺産】
|
ベルン |
同上 |
【6】
10/21
(日) |
レンタカー |
マッターホルン |
ローザンヌ |
Beausite
Rue de l’Industrie 23-Crissier, Crissier1023 Lausanne
+41 21 636 26 46 |
【7】
10/22
(月) |
レンタカー |
ラヴォーぶどう畑【世界遺産】
ブザンソン【世界遺産】
王立製塩所【世界遺産】 |
ストラスブール |
Hotel Campanile Strasbourg Aeroport
305Route de Schirmeck Parc des ,67200
Strasbourg France +33 3 88 78 10 10 |
【8】
10/23
(火)
|
レンタカー |
ストラスブール【世界遺産】 |
ストラスブール |
同上 |
【9】
10/24
(水)
|
レンタカー |
ナンシー【世界遺産】 |
ルクセンブルグ |
Yasha Hotel
27 Rue Joseph Junk,Gare,L-1839
Luxenbourg +352 49 30 70 |
【10】
10/25
(木)
|
レンタカー |
ルクセンブルグ【世界遺産】 |
ルクセンブルグ |
同上 |
【11】
10/26
(金)
|
レンタカー |
トーリア・ローマ遺跡群【世界遺産】
バート・ホンブルグ【世界遺産】
→フランクフルトシュテーデル美術館
|
フランクフルト |
Toyoko Inn Frankfurt am Main Hauptbahnhof
Stuttgarter StraBe35, Gutleutviertel,60329
Frankfrt +49 69 870061045 |
【12】
10/27
(土) |
ANA
NH6010
|
フランクフルト13:55→ |
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機中泊 |
【13】
10/28
(日) |
ANA
NH6010
|
→中部国際空港
8:20
お疲れ様でした
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さて、10月16日羽田発12:35発のルフトハンザ便で、同日17:15定刻にミュンヘンに到着、EU入国手続き後、タクシーにてホテルに向かいチェックイン、早速、おいしいワインとドイツ料理を求めて市内に出かける。ミュンヘンでは毎年9月末から10月初めにかけて、650万人が訪れる「オクトバーフェスト」と呼ばれる世界最大の「ビール祭り」が開催される。東京ドーム9個分のテントが張られ650万リッターのビールが飲まれるという。ちょっとその期間がずれていて残念と思っていたら、友人の内のひとりはその「オクトバーフェスト」に奥さんと一緒にこの地に来ていて、ビールを楽しんだと聞いてびっくりしたことでした。21:00頃ホテルに帰り、この日は早く休み明日からの旅に備えることにした。
翌日17日は企業訪問を計画に入れていたが、時間に余裕がなく省き、ミュンヘン市内見学に出かける。ミュンヘンはベルリン、ハンブルグに次ぐドイツ第3の大都市であるが、今回の主要訪問地ではないので、新市庁舎から周辺を午前中散策し、正午にはミュンヘン中央駅に戻り、予約していたレンタカーを借りミュンヘンを出発した。毎回のことであるが、都市の中心部でレンタカーを借りる場合、借り入れの手続きを済ますと、キーと書類を手渡され、車の置き場所を教えてくれるのであるが、これがかなり離れた場所で、その場所を探すのに一苦労する。しかし今回は途中でレンタカーの事務所の場所を訪ねた女性が、ついて来てくれ親切に車の駐車場まで案内してくれ、助かる。感謝!
ミュンヘンを出てすぐ、アウトバーンにのり一路オーストリアのハルシュタットに向かう。アウトバーンは速度制限がないので速く走れ、移動時間短縮が図れる。しかし最近は結構速度制限してある場所が増えているように感ずる。それでも130キロ、110キロくらいの制限が多いのでそれなりに走れる。私はまだ、欧州にて速度違反で検挙されたことはないが、ドイツ、スイス、は速度違反には厳しく10キロ以内の速度オーバーでも検挙されるそうである。アウトバーン走行の動画を少しだけお見せします。
アウトバーン走行動画
ドイツはアウトバーンつまり高速道路はすべて無料であるが、これから向かうオーストリアはフロントガラスにオーストリア「高速道路使用許可」のスティッカを張っていないと違反になる。1週間期間のものが最低であり10ユーロほどである。国境近くのスタンドで購入し貼りオーストリアに入る。EU内の国境は何もない。日本における県境を超える感じである。ただし、EU加盟にも種類があり、通貨がユーロでない国もある。そういった国との国境では入国審査を行うところもある。同じEU加盟国でもスロベニアとクロアチアの国境では検問所がある。今回多くの国境を通過するが何もない国境ばかりなので、いつ違う国に入ったのか気づかないときもある。
ミュンヘンを出て、食事時間をのけて2時間余りで、オーストリア・アルプスの山間で黄色に色づいた紅葉や穏やかな湖の美しい山間地を抜け、ハルシュタットに着く。世界で最も美しい湖畔の町として知られている。この一帯は「ハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観」としてユネスコ世界遺産に登録されている。
ハルシュタットの景観を堪能し、ザルツブルグに向かう。1時間ほどでザルツブルグに到着。ホテルにチェックインし、歩きで夜のザルツブルグ旧市街地に出かける。美味しそうなレストランを見つけ、まずビール、ステーキ、土地の名物料理そしてワイン、だいたい、いつものコースである。この夜はちょっとした失敗もあり、23:00頃ホテルに帰る。
18日朝からザルツブルグの旧市街地を中心に散策する。勿論この旧市街地はユネスコの世界遺産に登録されている。この街はモーツアルトの生まれ育ったところであり生家もある。
ヘルベルト・フォン・カラヤンもこの街の生まれであり、音楽の都でもある。
ザルツブルグではオーストリアの人と結婚してザルツブルグに住んでいる日本人の女性に特別案内をしてもらい、昼食をK&Kという著名なレストランで堪能し、早速次の地に旅立つ、アウトバーン8号線にのり、再びミュンヘン経由してスイス・チュウリッヒに向かう。途中、ノイシュバンシュタイン城による予定であったが、昼食に時間をかけ過ぎ、出発が遅れたため、残念ながらチュウリッヒに直行する。この区間が今回の最大の長距離ドライブになった。チューリッヒについたのが19:30頃になってしまった。スイスもオーストリア同様高速道路用のスティッカを貼らないと違反であるが、この国は最低期間が1年物であり、数日の滞在に1年間分を支払わなければならないことになる。なんとなく納得できない気もするが、30ユーロ余りでスティッカ購入する。
19日は朝からチューリッヒ湖畔と街を散策、博物館や教会などを訪問の後、ザンクト・ガレンに向かい再び高速道路を走る。ザンクト・ガレンも世界遺産である。私自体はスイスには5回ほどきているのですが、世界遺産をあまり回っていないので、今回のスイス訪問では、4か所の世界遺産訪問を計画してきた。
ザンクト・ガレンの街を散策、昼食のあと、再び高速に乗りスイスの首都ベルンに向かい時速130キロで走る。ベルンの旧市街地も世界遺産である。ホテルにスーツケースをおろし、車を市中央の地下駐車場に止め、ホテルにチェックイン、その足で旧市街地へ、夕食はムール貝を主にワインで乾杯。スイスEU内であるがスイスフランが通貨である。ユーロで支払いはできるが、両替で割高で支払わなければならない。もっとも支払いはすべてカード支払いにしているので問題はないのだが・・・。欧州に来るときは、カードはマスターカードかVISAがベストである。スイスは物価が高い、一人あたりのDGPが高く、世界でもトップクラスである。高卒の初任給が500,000円位である。大卒は700,000円~800,000円位である。ただし、ボーナスはなし、法律で12月に2か月分の給料が支払われる。これが物価に反映する。給料が高くても、物価が高いから一緒ですよ、と住民は言っている。
翌日20日はユングフラウ・ヨッホに登るため、車でグリンデルワルドまで登った。そこでナビゲーションでクライネ・シャイデックを目的地に検索した。車では行くことはできないと考えていたので、びっくりした。行けるなら行ってみようということで、出発した。ところが道は狭くなるし、急こう配になる。地元の人がいたので聞いてみると、これから先はトラクターでないと無理と言われた。諦め、何とかグリンデルワルドまで引き返し、駐車場に止め、ユングフラウ鉄道という登山電車で有名なアイガー頂上直下を通り、一気に3454mまで登る。さらにエレベーターで3571m迄のぼり、一面真っ白の世界になる。空気がうすく、呼吸困難状態になり、足がふらつく。以前モンブランの3800mに登った時と同じ状態が起こる。私はこのユングフラウ・ヨッホは5度目であるが、友人たちは初めてで、感動の連続であった。アイガー、メンヒ、ユングフラウ、スイスの名峰であるが、この鉄道が100年も前に開通しているとは驚きである。
翌21日はマッターホルンに行くため、やはり、ベルンのホテルを6:00出発し、山麓のツェルマットをめざした。ナビはユングフラウの方向を指示している。地図にはその道は行き止まりになっている。これは行けるわけない、という意見やはり地図にある道を行こうという意見、分かれたが、ナビを信じよう、ということでまっしぐらアルプスに向かって、走る。途中赤信号で車が30台ほど止まっており、全然青にならない。そこに小さな売店があったので、朝食をとる。店で聞くとここから有料でチケットを買ってくださいという。チケットを買って車に戻り15分ほど待つと、信号が青になった。少し進むと道路が、列車につながり、自動的に列車に乗り込むようになっている。フェリーの列車版といったところである。これに乗ってアルプス直下をすっぽり南に抜けることが出来た。大幅な時間短縮である。ナビを信じて良かった。この列車を降り、一路ツェルマットに向かう。ツェルマットは車で入れないので、その手前の町テッシュで駐車場に止め、タクシーでツェルマットの町に入る。ここからマッターホルンを眺める場所へのルートがいくつもあるが、一番高いところまで行くロープウエイを選んだ。マッターホルン・グレーシャー・パラダイスまでロープウエイを乗り換え一気に富士山を超す3,883mまで到達する。すごい! 空気は薄く足がふらつく、気温は当然マイナスである。それでも来た甲斐がある。幸い天気も良く最高である。
マッターホルンで歩きでなく行ける欧州最高の地点を心いくまで楽しみ、ツェルマットまで下り、昼食後、タクシーでテッシュの駐車場まで戻る。駐車場のご夫妻に歓迎されウイスキーをご馳走になり、我らが車に乗車、ローザンヌに向けて、出発。途中レマン湖のほとりにあるVeveyという湖畔の美しい街に立ち寄る。この街はチャップリンが晩年を過ごし、こよなく愛した街である。今は博物館になっているチャップリンの家で、チャップリンの世界にしたる。
Veveyを出て、レマン湖の北岸をローザンヌに向かう。この辺りは一面のワイン畑であり、「ラヴォ―のぶどう段々畑」と呼ばれる世界遺産で、ローマ時代迄さかのぼる歴史を持っている。ここで広大なワイン畑を見ながら、この地のワインを味わうことにする。その後、ローザンヌまで続くワイン畑の道を走り抜けローザンヌに着く。ホテルにチェックインし、市内に夕食に出かける。
翌22日朝、ローザンヌをフランスのブザンソンに向けスタートする。しばらく走ると国境を越えフランスに入る。近くに「アル=ケ=スナン王立製塩所」という世界遺産があるので、そこを見学して行くことにする。今回7か所目の世界遺産訪問である。
王立製塩所を見学し、ブザンソンへ走る。ブザンソンも世界遺産である。ブザンソンの旧市街地の中心で昼食をとる。市内主要なところを見学し、ごご、友人の一人は釣りに出かける。この街は周囲をデュ川に取り囲まれているので、この川で釣りを楽しんでくるという。残り3人は市内を見下ろせるカテドラルのある丘に登る。大変な重労動1時間以上階段と急激なのぼり道を上る。今回の旅で最大の難所である。
その後、ブザンソンを後に一路ストラスブールに向かう。今日もかなりな道のりを走破した。疲れたのでホテルの近くのレストランでしっかり食事をとり、睡眠をとる。
翌23日ストラスブールでは少し郊外にホテルをとっていたので、車で市内に向かう。市街地中心部にある地下駐車場に車を止め、この日はこのストラスブールに長く住んでおられる音楽家の山崎典子さんに街を案内してもらう約束をしていたので、喫茶店で待ち合わせコーヒーを飲みながら今日のスケジュールの打つ合わせをする。その後、すべて歩きと船でストラスブールを堪能する。当然このストラスブールも世界遺産に登録されている。
ストラスブールは印象的で魅力的な素敵な街である。アルザス地方独特の木造づくりの町何が美しい。ドイツとの国境に位置し、多難なれきしに揉まれてきたことからか、ここにEU連合議会(日本の国会)が置かれている。昼食は山崎典子さんに、ここで一番美味しいという店を紹介してもらった。この旅で最高の食事であった。ちなみに典子嬢は来年(2019)2月~3月にかけて東京と大阪で公演を予定されている。
この日も昨日と同じホテルに泊まり、翌24日朝食後ナンシーに向けて、走り続ける、ナンシーはアールヌーボの芸術花開いた街である。ここも世界遺産である。丁度この日、日本展示会が開催されていた。
ここでの昼食のステーキとワインは、また素晴らしく美味しかった。
ナンシーを15:00頃、今日の宿泊地ルクセンブルグに向けて出発した。ルクセンブルグはやはり世界遺産の町で人口60万人ほどの小さな国である。しかし一人あたりのGDPは世界首位の座を保っている。先進国の中で、もっとも税率の低い国である。首都はルクセンブルグ市で深い渓谷に囲まれた美しく味わいのある街である。午前中市内を散策する。岸壁にくりぬかれた城砦や旧市街地を歩き回り、午後は車でルクセンブルグの東南へ1時間ほど走り、国境のモーゼル川のほとりにあるルミシュという町のモーゼルワイン醸造所にワインを味わいに向かう。
折角、モーゼル川のほとりに来たので、私も釣糸を垂れることにした。目指すタナゴは釣れなかったが、たくさんの魚が釣れた。釣れた魚は写真を撮り、そのまま放水した。フランスでは本当は釣りを厳しく規制しており、許可証なく釣りをすることはできないのである。
26日朝ルクセンブルグのホテルを出発しドイツに入る。ルクセンブルグとの国境に近いところにトリーアというドイツで最古の街がある。世界遺産の街であり、モーゼルワイン発祥の地でもある。世界的ブランドとしても有名なモーゼルワインの一大生産地でもある。かつて、ローマ帝国がヨーロッパ進出の拠点とし「第二のローマ」と言われた。ここに立ち寄り、旧市街地を散策する。ローマ遺跡群、ポルタ・ニグラ、トーリア大聖堂、そしてここはカール・マルクスの出身地であり、生家もある。
トリーアを後にして、再びアウトバーンをフランクフルトに向けて時速150キロ平均で飛ばす、途中ライン川のほとりにあるコブレンツをとおりフランクフルトの北方にあるバート・ホンブルグの「ローマ遺跡リーメスとザールブルグ砦」という世界遺産を訪れる。これで今回の旅での13か所目の世界遺産である。
そして、最後の地フランクフルトに到着。その足でシュテーデル美術館を訪れる。ここにフェルメールの絵が1点あるのである。「地理学者」である。実はフェルメールへの関心が深く、我々はフェルメールの絵のあるところは必ず訪問している。すでにフェルメールの絵全作品に内の半数以上は見ている。オランダ・ハーグにあるマウリッツ王立美術館、アムステルダム国立美術館、ドレスデンのアルテ・マイスター絵画館、ベルリンの国立絵画館、ウイーン美術史美術館、ルーヴル美術館、などヨーロッパに存在するフェルメールは実物を見ているのであるが、何度も来ているフランクフルトでのフェルメールを見逃していたのである。現在、上野の森美術館でのフェルメール展は見逃せない。シュテーデル美術館でフェルメール「地理学者」をじっくり鑑賞、その他1時間ほど会が鑑賞を楽しみ、すぐ近くにある、フランクフルト中央駅隣接のホテルにチェックインする。そしてレンターカーを中央駅にあるレンタカー事務所に返却に行く。トリップカウンターを見ると2630キロを示していた。
ゆっくり休み、翌27日中央駅から列車で空港に向かった。15分で空港駅に着く。長い旅も終わりになった。
27日フランクフルト発→中部国際空港に向けて無事帰国した。
欧州を旅して、いつも感じることであるが、どの町に行っても歴史その街の、その国の歴史感ずることが出来るものが多く残され保存されている。街の魅力となっている。素晴らしいと思う。
それと、日本やアメリカでは、「お客様は神様」という姿勢が強く「CS活動」が活発であるが、ヨーロッパでは「働く人が神様」でありCSはあまり感じない。
フランスではカルフールによく買い物に行くことがありますが、レジに30分以上並ばなければならないケースもよくある。それでも従業員は結構いるのにレジを増やさない。まったくお客さんの事を考えてない感じである。 閉店間際であればお客は必ず断る。 私の友人が社長をしている会社で聞いた話であるが、2日続けて残業を言いつけると、必ず奥さんが「そんな会社やめなさい」というそうである。アムステルダムの会社で聞いた話ですが、オランダは秋から冬にかけてほとんど曇りで、めったに晴れる日はないが、たまに素晴らしく良い天気の日がある。こんな日は多くの社員が体調が悪いという理由で休むそうである。こんな天気のいい日に仕事するなんてできるか、といった感じでしょうか。当然土日も休みである。夏はバカンスで30日間位の休暇を取る。
こんな働き方をしていながら、欧州では、一人あたりの付加価値生産性は日本の1.5倍から2倍を稼いでいるのである。
日本も働き方改革など阿部さんが進めているが、特に中小企業の生産性を上げる工夫をしないと日本経済の上昇は見込めないのではないかと感ずるところです。
余分なことを書きましたが、私は83歳であり、まだ現役で2つの会社の代表取締役会長と代表取締役社長をしている。あまり物事を深刻に考えないようにしているのですが、ストレスがあるのでしょう。旅に出るとまったく、すべてを忘れるので、極めて体調が良くなる。これは実感です。そして、旅に出ると、毎日結構歩く。多いときは20000歩も歩く。健康のために旅は欠かせない。勉強になる事も多い。こんな旅を、是非皆さんにもお勧めしたいと思います。
少々、突っ走った。突っ込みのない旅行記になりましたが、ご勘弁ください。
ご清聴ありがとうございました。
(宮崎北ロータリークラブ・原田實太郎)2018.12記)