きもの
愛知ロータリーEクラブ 林 佳代子君
2018年、新年を迎え今年は着物を着る機会が何回あるだろうと思っていました。
そんな折、成人の日「はれのひ」の事件、若者世代は和服に関心なくなったと思われるこの頃、それでも成人式には振袖なんだなぁ・・と。
今回は「きもの」について取りとめもなく書いてみました。
ふと、我が家には一体何枚の着物があるのか・・・。
振袖、留め袖、色留め袖、訪問着、付下げ、小紋、紬、ウール、浴衣など。
祖母、母、妹たちのものまで・・・ そう、妹たちは一人で着付けることは
できないということで、ほとんどの着物を我が家に置いたまま嫁いでいます。(収納スペースを考えなくて良いし、自分で準備、後始末をしなくても良いし、着る時は母か私に着付けてもらうからという理由)
私たち四姉妹はお陰さまで両親に一通りの和服を準備していただきました。
それだけでも一人十枚以上、訪問着や付下げは二〜三枚、正絹だけでなく夏用の絽、コートや羽織も入れたら一人二十枚以上あるはず。そこに母のもの、祖母のもの、女物だけでも軽く百枚を超えます。そして能楽師の父の仕事着、黒の紋付が数十枚、色紋付数十枚、袴、裃、コートや羽織。
父は仕事で着ていたので作業着と同様、ほつれたり擦り切れたりの消耗品です。
私たちの場合、父主催のお能の会や発表会で着ることもあり、他の方々よりは着る機会が多かったと思いますが、それでもお茶会や結婚披露宴出席といった特別な理由がないと着る機会がほとんどありません。
祖母を思い出すと、外出にはいつも着物を着ていたように思います。ちょっとしたお出かけ、お稽古や買い物にはウールや小紋、御園座など劇場に歌舞伎や演劇を見に行くとき、お友達と旅行やお食事会には付下げや小紋、といった感じで生活の中に和服がありました。今、お能やお茶のお稽古をやめ、病気で仕事を辞めたため父の仕事の手伝いもなくなり、洋服の方が着た後の手入れも少なく気軽に着られるため、和服に慣れ親しんでいるはずの私でも外出に着物を着ることを敬遠しがちです。ただ、着物を着ると決めて、着物を選び、帯を合わせ、帯あげ、帯しめを選び、長襦袢や足袋などを準備する・・その過程は楽しく、うまく着付けができた時は「よしっ!」さあ出かけましょうとウキウキします。
せっかく持っているもの、使わないことが一番「もったいない」と思い、今年は和服が合いそうな時、場所には、なるべく着物で出かけようと思います。
最近運動不足のせいか、体が硬くなり、腕を後ろに回して帯を締める動作を上手くできるか、ちょっと心配ですが、やらないとますます着れなくなるので、頑張ろうと思います。
さらにもう一つ、着物を活用しようという気にさせたこと、リサイクルが日常になってきたこの頃、わが町大須にもリサイクルショップが多数あり、着物もたくさん売られています。そこで祖母の着物を少し整理し買い取ってもらおうとしましたが、買い取りは「タダ」同然! 元値は関係なく、引き取りは200〜500円、ウールの着物については引き取りできないという状況でした。それならタンスの肥やしにしておくのはもったいない、高かったもの、お気に入りのものこそ、どんどん着て楽しまなければ!と思った新春でした。
ありがとうございました。
取りとめもないお話で失礼いたしました。
絽の着物・帯 20年位前の家族写真
2017年夏、京都に所用で出かけた折、 家族全員が元気だった頃、八勝館の舞台で
持参してホテルの部屋で着ました 現在、父入院、次女(一番左)他界